話半分日記

半分は本気、もう半分はジョークです。お手やわらかに。

空の広さ加減の話

粗大ゴミとして廃棄するものと、実家に引き上げるものとを分け終わった。だいたい8割ぐらいは作業が終わったから、明日雨が降らないうちに役場にいって手続きをしないと。いやはや、10月も半ばになると風が冷たくなるもんです。台風が来るので備えなくては。

間違えたなあと思う。部屋の使い方を間違えたなあと思う。引き上げる予定のアパートはいわゆるメゾネットタイプで、一階と二階とが別れているタイプの物件。それも二階に水回りがまとまっていて、部屋の奥にはサービスルームなるおよそ2畳分のスペースがある。小窓が付いていて、まるで屋根裏部屋のよう。ここに寝るスペースを設えればよかった。小さくない後悔をした。

さて、次の家が決まっているわけでもなく、毎日ラヂオを流しながら作業に明け暮れて、気がついたら夜を迎える生活をしているわけだけれども、だから考えることだけに没頭できている。次買う車はどうしたらいいのか、そもそも車ってどうやって買うものなのかとか、新しく住むところには山があるかなとか、京都・大阪方面に行きやすい場所がいいなとか、そういう具合の妄想が膨らむ。

今住んでいる場所は空がとても狭くて、栃木はおよそどこでも空が広い。自分は空が広い場所に住みたいし、山が見える場所に住みたい。それは山の中ではなくふもとに住んでいたからだろうし、そういう場所に家を借り、遠地から人を呼ぶなり、自分が訪ねて行ったりしたいなと思うわけだ。

そんな想像をしながらごちゃごちゃとした小物を片付けるなどし、昨日買った本を眺める。引越し間際なのに買うのです。毎度思うことだが、買ってしまうのです。今月は本当に読書が充実している。

改めて、本はどこで買うかが大事だなと思う。お目当の書物があったとしても、その隣に何が置いてあるかは、本屋さんそれぞれに違う。それの違いがその本や周囲を際立たせるわけで、ダイレクトにその本との出合いを決めているように思う。そのすごみを目撃したら、Amazonだけでは満足できなくなる。

帰ったらどうしよう。どうやって本を買うべきだろうか。地元の書店を探す。都内の懇意にしているところに通う。どんな方法に落ち着くのかを考えながら、本棚を引越しに合わせて可変可能なものにできたらと考え始めた。

運びやすいという点を気にしてしまう。今後も引越しがある職業だし、物持ちはよくて軽くて、解体できて組み立れることができればいい。そんな本棚を作りたい。どこにでも本棚を作って、本を開架しておく。それに睨まれる暮らしだ、いずれにせよ。

 

さて、引越しも後半戦を迎えて東京もあと少しになってきた。東京でできていたことにさよならを告げながら、毎日を過ごすとしよう。ようやくまた観光客になれる。ここでは住まい手にはなれなかったから。